サイバーテロ 漂流少女

 一田和樹「サイバーテロ 漂流少女」、書き出しから、わくわくどきどきされる感じで、最後まで一気に読んでしまいました。前作「檻の中の少女」に続いて、コンピューターセキュリティ探偵の君島が登場する物語です。

 この作家、IT関係の経営者だったということのようで、とにかく、ネットがらみの犯罪にもリアリティがあって、ほんと面白いです。話題が、今ですものね。

 前作のエピローグに相当する部分が、今回ではカットされたそうです。

 この作者の特徴なのか、かなり全体の流れから別のシリアスな告白的部分がありますが、やや異質な感じ。だからなのか、今回は一旦書いてあるのだけれども、削除したとのこと。 カットしたのは、漂流少女の生立ちの部分らしい。

漂流少女


 ところで、「下町ロケット」が面白かったので、「空飛ぶタイヤ」も読んでみました。やはり一気読みしてしまいました。財閥系自動車メーカーの欠陥隠しをテーマにした物語です。池井戸潤らしく、銀行も出てきます。そういえば、だいぶ前に、といっても10年くらい前だったろうか、似たようなことがありましたね。この物語では系列グループから自動車会社は見放されるということになるのですが、10年前の事件は、株価は最悪まで下がったけども、持ち直しましたね。財閥系は見放さないという確信のもと、安くなった株を買って、儲けた人も多かったのではないでしょうかw


 やっぱり、深夜の読書は最高。
 物語って、一気に読む醍醐味、ありますよね。
 

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「下町ロケット」続き

 「下町ロケット」を読んで感じたことをすこし(ほんとすこしですが--;)書いたのですが、昨日の新聞の社会面に町工場の今が載っていました。30年間で、大田区にあった工場9000が今は半減して、4000を切っているという。

 大手メーカーの下請けが多いらしくて、でも、技術は高い。ところが、コストなどから、メーカーは海外に工場を移してゆく(いわゆる空洞化ですね)。どうにもまわらなくなって町工場の社長で、自殺した方もいる。

 「下町ロケット」の工場も、倒産直前まで追いこめられるという内容になっているのですが、作者の池井戸潤は銀行経験者らしくて、融資などの厳しい現実をよく知っていて、この小説にも描かれています。どちらかというと、他の小説は、そちらのテーマが多い感じですね。

 倒産した会社の社員は路頭に迷うわけで、そんな社員の姿をわたしも仕事を通じて、接することがあります。わたしは、幸い、会社が倒産したという経験がないのですが、幼なじみでも、そのような不運にあってしまったものもいます。逃げ回っている社長さんも多いことでしょう。家族はどうなってしまうのか。昔、叔父さんの会社が倒産して、借金とりが、家にも来たことがありました。連帯保証はしていなかったらしくて、事なきを得ましたが。

 現実は厳しい、それがずっと続いて、抜け道がなかったら。
 
 あ、だいぶ暗い話になってしまいました。
 たぶん、東京の桜も散ってしまって、寂しかったのかなw

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下町ロケット

 北朝鮮のミサイル発射が報道された今日、悪いタイミングで読み始めた池井戸潤「下町ロケット」でしたが、読み進めてゆくうちに、すっかりその物語の中に入り込んでしまい、一気に読んでしまいました。

 国産のロケットを開発する情熱に燃えた、エンジン部分の開発研究者が、そのエンジンの失敗で、研究室を去り、家業の小さな工場を継ぎます。しかし、夢は捨てきれず、エンジン全体の開発は不可能だが、そのキーパーツであるバルブの開発を7年間続けて成功させます。その特許がもとで、大手ロケット開発会社へのバルブの部品の提供が可能となり、画期的な性能のロケットの打ち上げを成功に導くという物語です。

 国家プロジェクトであるロケットに下町の中小企業が関わるという、ありえないような話なのですが、小さな工場といえどもその製品のクオリティの高さは素晴らしい、こういう企業はあるのでしょうね。この物語は実話ではないのでしょうけど。

 この物語では、技術者だけでなくその小さな企業に勤める人々の情熱がひしひしと伝わってきて、感動のドラマになっています。

 ロケットというと、衛星を打ち上げるものなのでしょうけど、なんか物騒な面もありますが、宇宙への夢という面も大きいのでしょうね。それはそれとして、自分の製品へのプライドとか働くことのある面での価値を描いた物語でもあるように思いました。

 評判通りの内容で、おすすめです。

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赤の調査ファイル

 今野敏「赤の調査ファイル」です。

 ST(Scientific Task Force)警視庁科学捜査研究所シリーズの第2期の2作目となる小説です。青、赤、黄、緑、黒とシリーズは5作品。今は、黄を読んでいます。

 「赤の調査ファイル」は医療物のミステリーで、かなり面白かったです。インフルエンザにかかった男が大学病院で診察、薬をもらうのですが、数日後に救急車で自宅から当の大学病院に搬送され、死亡してしまいます。SJSかTENにかかっていたにもかかわらず、適切な手当てがなされなかったのではないか。妻は民事訴訟をおこしますが、敗訴。さらに、刑事訴訟をおこします。そこで、警視庁科学特捜班の登場となります。

スティーブンス・ジョンソン症候群(Stevens Johnson Syndrome;SJS)、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis;TEN)

 だいぶ春らしい陽気になってきましたね。
 外は、桜がいろんなところで咲いていて、綺麗です。
 月曜日は、20度をこえるらしいので、夜桜なんかもよさそうです。

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